平成27年度 若手研究者学長表彰 疯狂体育,疯狂体育app下载報告
報告者
疾患プロテオゲノム研究センター遺伝子実験施設/生命システム形成分野 准教授 髙田健介
研究タイトル
胸腺における分化と選択の過程がTリンパ球の機能形成に果たす役割
研究グループ
- 徳島大学疾患プロテオゲノム研究センター遺伝子実験施設/生命システム形成分野 教授 髙濵洋介
研究概要
研究の背景
免疫細胞であるTリンパ球は、自分の体に由来する成分(自己)と非自己を識別して、非自己である病原体から体を守っています。Tリンパ球が非自己を特異的に認識する能力は、胸腺とよばれる器官でTリンパ球が分化する過程で形成されます。胸腺には、胸腺プロテアソームという特殊なタンパク質分解酵素が存在し、これによってバラバラに切断された自己タンパク質の断片(自己ペプチド)とMHC分子の複合体を未熟なTリンパ球が抗原受容体を介して認識し、生存シグナルを受け取ることで、体にとって有用なTリンパ球だけが成熟を許されます。このように自己の体内で有用に働き得るTリンパ球だけを選択的に分化させる過程を正の選択とよび、Tリンパ球が将来どのような非自己に対して応答するか(抗原受容体のレパートリー)を決定する重要な機構と考えられています。今回の研究では、胸腺プロテアソームがどのような特性の自己ペプチドを産生するのか、また、胸腺プロテアソームを介した正の選択がTリンパ球の機能に影響を与えるのか、という正の選択に関するふたつの重要課題に取り組みました。
研究の内容と成果